お薦め度
★★★☆☆
どんな人にお薦め?
盲目的に偉い人や信頼できる人の行動を信じがちな人。
感想
結構色々な人から好評な小説だったので、読んでみました。町田康さんの小説も初めてです。
多くの人と同じように、
「いやぁこれは名作だなー、適当な文章に見えて、奥から溢れる芯の強さや優しさやユーモアがにじみ出ているのだ」
という感想を書きたかったのですが、正直この小説の良さがそこまで理解できませんでした。
ただ、勝手な深読みではありますが、「自分の言葉、自分の目を持て!」という反面教師的なメッセージ性があるような気もしていまして、そういう意味では素晴らしい小説だとも思います。
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この小説は非常にわかりづらいというか、色々な捉え方があると思うのですが、強いて無理やり自分なりに作者の意図を深読みすると、
・人間、自分の考えと言葉を持たないといけない。自分の考えを持て!
・悪い人間、それを罰する人間、その取り巻きの人間、それぞれに正義があるが、誰も正しくない。みんな何かしらおかしい。多かれ少なかれ、きちがいだ。だから、自由に生きろ!
みたいなことなんでしょうか。。つまり、
小説に書いてあることも全部おかしい。それを真に受けずに自分で考えろ!世の中、おかしいことだらけだ!自分の目、自分の考え、自分の芯を持て!
というノリなのでしょうか。。
そういう意味では、映画「サタン・タンゴ」的な意味合いも含むのでしょうか。
そう捉えると、世の中は確かに、信頼できそうな人の正義のように見える行動も、正しい目で捉えると何かおかしいことはよくありますね。なので自分の芯や信念に沿って生きること、物事を自分の芯や信念に基づいた正しい目で捉えること、これを日ごろから意識することが大切ですね。サラリーマン目線で言うと、会社の上司や、偉い人の発言や行動も盲目的に信じてはいけません。自分の信念・自分の信念に沿った正しい目が全てです。(ここまで書いて初めて、あぁなんか良い小説だったのかも、と思いましたw)
というわけで、勝手な解釈を書いています。
この感想を書いたことによって私も糺田両奴と同じ運命にならないかとても心配です。町田先生の罠でないことを祈りますw
(この2行は読んだ人にしかわからないので、わからない人は無視してください)
価格:200円 |